過去2回、インベスコ・オフィス・ジェイリートに対するTOB(株式公開買い付け)について書いてきました
これまでの状況は
スターウッド・キャピタル・グループ(以下SCG)が一切の予告なくTOB開始を宣言(買取価格20000円 5月24日まで)
→インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人(以下IOJ)はTOBに反対を表明
同時にスポンサーのインベスコ・グループに投資口の買付を要請(市場価格を20000円以上に吊り上げてTOB失敗に追い込む為)
→SCGが買い取り価格を21750円に引き上げ
→「インベスコ・グループが22500円で対抗TOBを実施する用意がある」とIOJが発表(やると決まったわけではない)
→SCGがTOB買い取り期間を6月15日まで延長
→SCGがTOB買い取り価格を22500円に引き上げ
→「インベスコ・グループが22750円で対抗TOBを実施する用意がある」とIOJが発表(やると決まったわけではない)
という感じで、その後
SCGのTOB失敗
→インベスコ・グループが22750円でTOB開始 7月27日まで
となって今日がTOB期限の7月27日です
この先のシナリオとして
1、TOB成功
2、TOB失敗
があります
成功した場合、インベスコ・グループは全ての投資口を買い取る手続きに入ります
よって今回のTOBに応募しなかった投資口についても、近い内に強制買い取りとなって手放すことになり
インベスコ・オフィス・ジェイリートは上場廃止となります
失敗した場合、インベスコ・オフィス・ジェイリートの運用が続くことになります
東証上場も維持され、今まで通り売買可能ですが
問題になるのが、22750円で買い取るという裏付けが消滅すること
これにより22750円付近で張り付いていた投資口価格が下がる事になります
で、どこまで下がるのか?ですが
はっきり言って分かりません
最初のTOB開始直前の価格が17500円付近だったので、そこまで下がるかもしれませんし
昨今のJ-REIT人気から買いたい人が多く居て、そこまで下がらないかもしれません
様々な面から下落予想は可能ですが
一番わかりやすい利回りから考えると
年間748円の分配金予想になっているので
利回り5%なら14960円、4.5%なら16622円、4%なら18700円になります
J-REITは長期で保有して分配金を貰うのが主な目的なので
市場参加者がどの程度の利回りを期待しているかで投資口価格が変わって来ます
さて、元夜勤者はここの投資口を保有していたわけですが
先週のうちに全部売ってしまいました
理由は上記のとおりで
成功すれば強制買い取り、失敗なら価格下落必至
J-REITは長期で保有して分配金を貰うものなのは分かっていますが
22750円から17500円まで下がるかもしれないと予想されていてなお保有してる道理はないと判断しました
実際に17500円まで下がるようなら買い戻します
とまあ、色々書いてきましたが
本日の取引終了後のIRを待つことにしましょう