先日のワンデーフリーパスポートの3本目です
この日は3本観てジュース3杯飲んで帰りました
例の宣言のせいで営業時間が20時までになっていて
朝イチからどう頑張っても4本までしか観られないのがちょっと残念
邦画洋画問わず新作がどんどん公開される世の中に早く戻って欲しいですね
ああ、丸一日映画館に入り浸っていたい
あ、フリーパスのお値段は2500円
3本観れば元は取れるので無理に4本5本観る必要はないですよ
監督・脚本
西川美和
出演
役所広司
仲野太賀
長澤まさみ
橋爪功
梶芽衣子
六角精児
北村有起哉
安田成美
下町の片隅で暮らす短気ですぐカッとなる三上は、強面の見た目に反して、優しくて真っ直ぐすぎる性格の男。
しかし彼は、人生の大半を刑務所で暮らした元殺人犯だった――。
一度社会のレールを外れるも何とか再生したいと悪戦苦闘する三上に、若手テレビマンがすり寄り、ネタにしようと目論むが…。
三上の過去と今を追ううちに、逆に思いもよらないものを目撃していく――。
心に響く、心に残る作品でした
「ヤクザと家族 The Family」の2019年のシーンにもありましたが
元殺人犯が出所してからまっとうに生きていこうとする様を描いた作品です
規律正しく、まっすぐで、白黒はっきりさせたい性格の三上
そんな三上をやさしくサポートする人達
前半はその性格故多少のトラブルはありつつも、慣れないシャバの生活を微笑ましくややコミカルに見せていて
頑張ってるなぁ、このまま頑張りを続けていってほしいなぁなんて思ってました
で、こういう話だと
必死に頑張って来た主人公が何らかのきっかけ一つで大事件を起こしてしまい
これまで苦労が水の泡・・・っていう展開が容易に想像できますよね
上映時間の半分過ぎた頃から「なんかそうなりそうだなぁ・・・」と思いつつ観てました
このほうが分かり易いし話の起伏、盛り上がりとして十分なんですが
この作品ではそれをしなかった
しなかったから、最後はグっと心打たれる作品になった
安易な話にしなかったその判断は立派だと思います
職場の同僚のおふざけに対して、内心怒り狂っていたにもかかわらず
ぐっと感情を押し殺してやり過ごす三上
一般人としてこの世の中を生きていくには何かと周りに合わせていかなければならない
「自分が自分が~」と自我丸出しでは煙たがられ、面倒臭い奴扱いされて
最後はコミュニティから弾き出される
このシーンで三上は、今までの自分を殺して、この先一般人として生きていくことを選んだ
辛くて大きな選択をしたんだなと感じました
自分を変える大きな選択をしたあとのラスト
三上を支えてきた人達の呆然とする姿から青空へカメラが動いてからのタイトルがドーン
ここが心にザクザク刺さってキューって締め付けられるような感覚になり
このあとエンドロールから上映終了して場内が明るくなっても
ずっとその余韻が続いていました
ネタバレせずにこの気持ちを伝えるのが難しいなぁ
三上の元妻役の安田成美 久々に見たなぁ
パッと見で分からなかったよ
役所の福祉課の職員役の北村有起哉
「ヤクザと家族」ではヤクザ幹部役でこの落差がすごい
こないだヤクザしてた人が今度は役所の人やってて
ちゃんと役所の人に見えるからすごいよね
役者ってすごいなぁ(小並感)
この日、フリーパスポートで観た3本 全て良作でした
こういう事は中々無いですよ
80点