無職生活5年目突入  のんびりと ひっそりと 自由に生きております

プロミシング・ヤング・ウーマン 過去を引きずる自分にケリをつける

今回はTOHO梅田までいってきました

夏休みに入って映画館内で学生の姿が多く見られるようになりました

昨年はコロナ関係で夏休み期間が通常より短くなってましたが

今年はどうなんでしょうか

 

 

監督
エメラルド・フェネル
出演
キャリー・マリガン
ボー・バーナム
アリソン・ブリー
クランシー・ブラウン
ジェニファー・クーリッジ
ラヴァーン・コックス
コニー・ブリットン

キャシーは【明るい未来が約束された若い女性(プロミシング・ヤング・ウーマン)】だと誰もが信じて疑わなかった。

ある不可解な事件によって不意にその有望な前途を奪われるまでは。

平凡な生活を送っているかに見えるキャシーだったが、実はとてつもなく頭がキレて、クレバーで、皆の知らない“もうひとつの顔”を持っていた。

 

 

派手さはないですがじっくりと鑑賞できました

 

医大生時代に親友が自殺 その原因になった事件の関係者に復讐していくのが本編の流れですが

関係者を徹底的に叩き潰してスッキリするのではなく、その事件を思い出して反省してほしい

そしてキャシー自身の親友に対する気持ちの整理であったり、重いものを引きずって後ろ向きな人生を歩んできた自分への決着の意味があったのではないかな

そんな感じで進行するので復讐劇特有の「やったった感」はあまり感じられません

それまでの行いを悔いて反省している事件担当の弁護士には、復讐どころか一緒に涙する一面もあり

わずかに残った良心が垣間見えます

 

それでも事件の主謀者に対しては、失敗時のプランBまで用意して

本気の復讐度合いを見せてくれますが

実際に失敗してプランBが発動した結果、主謀者はより大きく社会的に死亡することになるあたり

非常に面白い脚本だなあと感じました

 

学生時代のいじめ問題がより分かりやすいですが

加害者はその事件を軽く認識していて時が経てば忘れてる場合が多いのに対して

被害者側はいつまでも覚えていて、それ故その後の生活や人生に大きく影響している事が多い

この加害者意識・被害者意識の差が事件そのものよりもタチが悪いってのが今作でも取り上げられてるなと思います

 

主人公キャシー役のキャリー・マリガンは年齢設定にちょっと無理がありつつも

怪しげな魅力とネガティブ人生を背負ってる暗さを存分に表現していてハマリ役ですね

 

 

昨今の社会問題を取り入れつつよくある復讐劇にしなかった点で、本年度アカデミー賞脚本賞受賞は納得かと思います

上映館も少なくなってますがこういうジャンルに興味があれば観て損は無いと思います

65点