昨日紹介したコンフォートシートで寝そべりながら観たのが今回の作品です
昨日も書きましたがホントにいい席
全国のイオンシネマに導入して欲しいくらい気に入りました
心斎橋周辺で映画観るならシアタス心斎橋で決まりです
監督
片山慎三
出演
佐藤二朗
伊東蒼
清水尋也
森田望智
石井正太朗
松岡依都美
成嶋瞳子
品川徹
大阪の下町で平穏に暮らす原田智と中学生の娘・楓。
「お父ちゃんな、指名手配中の連続殺人犯見たんや。捕まえたら300万もらえるで」という智の言葉をいつもの冗談だと思い、相手にしない娘の楓。
しかし、その翌朝に智は煙のように姿を消した。
警察からも「大人の失踪は結末が決まっている」と相手にもされないが、ひとり残された楓は孤独と不安を押し殺し、父を必死に探す。
やがて、日雇い現場に父の名前があることを知るが、そこにいたのはまったく知らない若い男だった。
楓は失意に打ちひしがれる中、無造作に貼られた「連続殺人犯」の指名手配チラシを見る。
そこには日雇い現場で振り向いた若い男の顔写真があったー。
当初観る予定になかったですが評判が良かったので急遽観ることにしました
強烈に心揺さぶられる作品でした
序盤は女子中学生・楓が、連続殺人犯を追うと言って出て行ったきり帰って来ない父・智を探す場面
名簿に父の名前があった工事現場に行くと全くの別人だったのだが
のちにその人物が例に連続殺人犯・名無しだったことが分かる
ここで楓と名無しが一度接触してるものの肝心の父の手掛かりは見えてこない
このあとどうなるのかなぁと思っていたら急に3ヶ月前に遡り名無しのストーリーが始まる
連続殺人を正に実行しようとするシーンや瀬戸内の島まで逃げるシーンなど
名無しがどんな奴でどんな事をしてきたかがここで分かりますが
父の失踪の理由はまだわからず興味を引っ張ります
ここの殺害シーンで「冷たい熱帯魚」や「凶悪」を思い出しましたね
これらの作品よりかは表現はマイルドですが観てて嫌な感じがするのは共通です
そのあとは13ヶ月前の父親・智のストーリー
家庭内で何があったのか、名無しとの接点が描かれ、ようやく失踪の理由が明らかに
それから先は冒頭のハンマー振り回しシーンに繋がり一気にラストまで駆け上がっていきます
時間軸をずらした3人のストーリーがうまいこと絡まって筋の通った1本の作品になっているのが
巧いなと感じました
また名無しのストーリーではエグい殺害シーンで、父のストーリーでは家庭内の問題で
心にグッとくるものがありました
特に父の方は「人の死」が絡むある種の社会問題がテーマになっていて
答えの出ない、出し様がないはがゆさ・ジレンマに苦悩する父の姿に激しく心が揺さぶられました
父・智を演じる佐藤二朗
普段は、というか9割方、コミカルでふざけたキャラクターなのに
今作ではそんなそぶりは一切見せずに強烈な存在感を示す演技をやり通しました
まさに怪演
娘の楓役は伊東蒼
この子は「空白」で古田新太の娘やってましたね
「空白」も重い作品だったけどこちらも負けてません
ティーン向けのキラキラ恋愛映画ではなく重い映画に出演することが
まだ若い役者としての経験値アップに繋がるとしたら
今後が楽しみになりますね
ブラックボックス→ノイズ→さがす と
サスペンス物が続いていますが、たまたまです
2月は自身調べで決めた鑑賞予定作品は少ないので
口コミで評判の良い作品もつまんでいきたいと思います
今回のような当たりも入ってるかもしれませんしね
75点